内向的で人と接するのが苦手な方は、自分に向いた仕事を探すのに苦労するようである。というのも、どのような職業においても、コミュニケーション能力が必要とされることが多いからだ。一人で黙々と単純作業ができる仕事としては、内職や工場での流れ作業などがあるが、将来に向けてスキルアップして収入を安定させるという見込みがないのがネックである。
自分は人見知りだという人は、単に他人と関わったり、話すのが苦手なだけでなく、人を気づかう気持ちや自意識が強いものである。「あの時、あんな風に言ってしまったのは正解だったのだろうか。誤解されていないだろうか」など、後ですごく気にしたりしてしまうようだ。他人から話しかけられた時のちょっとした語尾やしぐさ、ドアの締め方や視線一つにも、自分に対して不愉快に思っているのではないかとか、嫌われているのではないかと考えこむ人が多い。そういったことが気になるのは、人に好かれたい、人からよく見られたいという気持ちが心の底にあるからで、「他人にどう思われようと自分は自分」と自信を持つようにすれば解決することができるだろう。
また、一見人見知りとは思えない、友達が多い人でも、本当は内向的でドキドキしながら人と接していることもある。しかし、そのようなタイプの人は、自分だけが特別なのではないと思うようにすると、気持ちが楽になるのではないだろうか。
企業の人事担当者の話によると、社会人一年生は、みんなコミュニケーション能力が全く備わっていないそうである。何度も失敗をして、上司や先輩に叱られて強くなり、段々とスキルが向上していくそうだ。自分の能力の限界を決めてしまうと成長できないので、コミュニケーションが苦手な人は、出来ることから少しずつ努力してほしい。